日本シリーズ、プレミア12も幕を閉じ、いよいよストーブリーグが本格的にはじまります。
2019年オフのストーブリーグ、ここまでの巨人は思うような補強が進んでいませんが、ここまでの動向と今巨人が取り組むべき課題について、改めてまとめていきたいと思います。
2019年11月18日現在までの補強状況
ストーブリーグでの補強と言えば、大きく分けて4つに分けれますが
- ドラフトによる補強
- FAによる補強
- トレード(トライアウト)による補強
- 外国人補強
に分けられます。今現在の巨人の動向をそれぞれで確認してみましょう。
2019年巨人のドラフト補強
まず、ドラフト会議の結果ですが、
1位 | 堀田 賢慎 | 青森山田高 投手 |
2位 | 太田 龍 | JR東日本 投手 |
3位 | 菊田 拡和 | 常総学院高 外野手 |
4位 | 井上 温大 | 前橋商業高 投手 |
5位 | 山瀬 慎之助 | 星稜高 捕手 |
6位 | 伊藤 海斗 | 酒田南高 外野手 |
育成ドラフト1位 | 平間 隼人 | 徳島インディゴソックス 内野手 |
育成ドラフト2位 | 加藤 壮太 | 埼玉武蔵ヒートベアーズ 外野手 |
と高校生を多く獲得しているのが特徴。
これは、内野手で見ると、小林、大城両捕手、岡本選手、坂本選手が、外野手では丸選手が成熟期を迎えていますので・・・
向こう3~5年は戦力バランスが取れているところから、次世代の育成ができる時間がある事で、将来性を買ってのドラフト戦略だった事がわかります。
2位の太田龍選手は社会人からのドラフト指名という事で即戦力とも見れますが、年齢にすると20歳という事で、まだまだ伸びしろも十分。
先発も抑えも両方できそうなパワーピッチャーですが、山口俊選手の代わりを務める選手に成長してくれると嬉しいですね。
引用 JR東日本選手紹介
2019年FA選手の補強状況
次に、今年FA宣言した選手の現在までの交渉状況をまとめていきましょう。
球団名 | 選手名 | 交渉状況 |
西武ライオンズ | 秋山翔吾 | 海外FA権行使、大リーグ挑戦のため交渉解禁。 |
中日ドラゴンズ | 大島洋平 | 国内FA権行使せず、中日に残留 |
広島東洋カープ | 野村祐輔 | 国内FA権行使せず、広島に残留 |
広島東洋カープ | 會澤翼 | 国内FA権行使せず、広島に残留 |
広島東洋カープ | 菊池涼介 | 国内FA権行使せず、ポスティングを使っての大リーグ挑戦のため交渉を解禁 |
東京ヤクルトスワローズ | バレンティン | FA権行使せず、残留交渉は継続中も自由契約になる可能性も |
千葉ロッテマリーンズ | 鈴木大地 | 国内FA権行使、楽天イーグルス入りが決定 |
楽天イーグルス | 美馬学 | 国内FA権行使、千葉ロッテマリーンズ入りが決定 |
福岡ソフトバンクホークス | 福田秀平 | 国内FA権行使、ソフトバンク残留か西武、中日、ヤクルト、ロッテ、楽天への移籍交渉も |
その他にもFA権を有する選手がいますが、主な選手の動向は上記の通り。
巨人が交渉に乗り出した鈴木大地選手、美馬学の両選手は、それぞれ移籍球団が決定し、巨人入りありません。(個人的には、これで良かったと思っています)
2019年トレードやトライアウトの状況
次に、現在までのトレードの状況ですが、巨人とのトレードは今のところありませんが、トライアウトは11月12日に行われており、1週間が経過しますので、そろそろ合格者には連絡が行っている可能性があります。
ちなみに、合同トライアウト参加者は以下の通りです。
読売ジャイアンツ | 長谷川潤投手、坂本工宜投手、森福允彦投手 |
横浜DeNAベイスターズ | 寺田光輝投手、松尾大河内野手 |
阪神タイガース | 歳内宏明投手、森越祐人外野手、西岡剛元内野手 |
広島東洋カープ | 横山弘樹投手、長井良太投手、辻空投手 |
中日ドラゴンズ | 杉山翔大捕手、亀澤恭平内野手、友永翔太外野手、近藤弘基外野手、若松駿太投手 |
東京ヤクルトスワローズ | 村中恭兵投手、屋宜照悟投手、沼田拓巳投手、菊沢竜佑投手、山川晃司投手・捕手 |
西武ライオンズ | 高木勇人投手、小石博孝投手、松本直晃投手、藤澤亨明捕手 |
福岡ソフトバンクホークス | 塚田正義外野手、岡本健投手 |
楽天イーグルス | 島井寛仁外野手、橋本到外野手、山田大樹内野手、宮川将投手、横山貴明投手、八百板卓丸外野手、西宮悠介投手 |
北海道日本ハムファイターズ | 中村勝投手、田中豊樹投手、立田将太投手、森山恵佑内野手、岸里亮佑外野手、森本龍弥内野手 |
オリックスバッファローズ | 青山大紀投手、岩本輝投手、宮崎祐樹外野手 |
以上の選手の中から、報道によると2名ほど獲得を目指しているとの情報がありますので、可能性がありそうな選手をピックアップすると、
- 阪神タイガース 歳内宏明投手 26歳と若い。右肩痛で育成契約になるも2018年に支配下登録される。
- 広島東洋カープ 横山弘樹投手 27歳2015年ドラフト2位選手、右肩痛から復活もカープでは出番なし、他球団で活躍する可能性もあり?
- 日本ハム 中村勝投手 27歳2009年ドラフト1位選手、2014年8勝をあげるなどポテンシャルは高いが2017年右ひじ内側側副靱帯再建の手術を受けているのがネックか?
- 元楽天イーグルス 宮川将投手 2018年に戦力外。BCリーグ武蔵で10勝をマーク。年齢が29歳と若干高めも可能性はあり?
個人的には、4名をオススメします。すべて投手に目がいってしまったのは「山口俊ロス」が響いているからでしょうか・・・笑
2019年11月20日追記
山口ロスについて、記事にしました。
→ 山口俊投手がポスティングで大リーグ挑戦!過去の成績と年俸から2020年を考察
また、トライアウト獲得選手ですが、実績がある選手よりも、若くて伸びしろがありそうな選手をチョイスするようで、全くの検討違いでした・・笑
今のところ、候補に上がっているのが
- 北海道日本ハムファイターズ 田中豊樹
- 楽天イーグルス 八百板卓丸
選手の二人、育成契約で契約する可能性があるみたいです。
逆にトレードを考える場合は、山口俊選手の流出を考えると「他球団の準エース級」を補強しなくてはいけないでしょう。
仮にトレードを行うと考えた場合ですが、巨人から流出する可能性がある選手としては、
捕手 | 岸田行倫 | 捕手が弱いチームには有利かも? |
野手 | 陽岱鋼 | 年俸がネックになりますが、右の強打者が欲しいチームはありかも? |
立岡宗一郎 | 俊足巧打、外野手のバックアップなら他球団移籍は十分にありえるかも? | |
石川慎吾 | 右の強打者、守備に難はありますが、積極的なバッティングはパ・リーグ向きかも? | |
投手 | 宮國椋丞 | 先発、中継ぎ両方可能な万能選手なので需要あるかも? |
池田駿 | 貴重な中継ぎ左腕が欲しいパ・リーグで活躍する可能性はあるかも? | |
今村信貴 | 左のエース級、パ・リーグの右のエース級との交換トレードなりありかも? |
といった選手であれば、需要がありそうな気がします。
この選手でトレードを行う場合、個人的な希望も含めてですが、この選手が欲しいと思う選手をピックアップしてみました。
西武ライオンズ | 多和田 真三郎 | 2018年の最多勝投手なので、現実的ではありませんが・・・ |
福岡ソフトバンクホークス | 岩嵜 翔 | 中継ぎ補強なら8回の男を獲得出来ないか? |
福岡ソフトバンクホークス | 松本 裕樹 | かつてのドラフト1位、ポテンシャル高いもソフトバンクの壁は厚く一軍は厳しい? |
福岡ソフトバンクホークス | 東浜 巨 | かつてのエース級、ここ2年は数字を落としているので心機一転移籍は? |
北海道日本ハムファイターズ | 上沢 直之 | 2018年二桁勝利、2019年は不調ですが、まだまだ老け込む時期ではない。 |
北海道日本ハムファイターズ | 浦野 博司 | ルーキーイヤー7勝と将来を渇望も、難病インピンジメント症候群発症と期待に応えられず・・ |
オリックスバッファローズ | 東明 大貴 | 近年登板機会を減らすも二桁勝利実績もあり |
オリックスバッファローズ | 山﨑 福也 | 巨人に父がコーチ復帰、2019年は36試合登板もポテンシャル考えると、まだまだ出し切れていない? |
千葉ロッテマリーンズ | 涌井 秀章 | 西武、ロッテでエース級の活躍も、近年成績降下、33歳とまだまだ一線級で活躍も可能? |
千葉ロッテマリーンズ | 土肥 星也 | 巨人戦で投げているのを見ましたが、変則左腕で先発として面白い? |
千葉ロッテマリーンズ | 西野 勇士 | かつてのロッテの守護神、近年は登板数減らすも28歳と若く、2019年からは先発転向、後半で6勝を挙げるなどポテンシャル高い。 |
楽天イーグルス | 安樂 智大 | もっているポテンシャルは高いも、他球団移籍できっかけを掴めるのでは? |
楽天イーグルス | 戸村 健次 | 2015年7勝とキャリアハイ以降は成績下降、移籍できっかけを掴めるのでは? |
楽天イーグルス | 福山 博之 | 東北のサブちゃんも2018年以降は登板数が激減、勤続疲労は気になるが30歳とまだまだやれる可能性あり? |
特に、
- 多和田投手
- 涌井投手
- 松本投手
- 東浜投手
- 西野投手
このあたりは、実績もありますので、それなりの選手と交換トレードであれば、ありえるかもしれません。
まったく根拠のない予想の範囲での中身になりますが、FA補強がままならず、エース級の流出を考えれば、野手や若手有望投手を使ったトレードも必要になるかもしれません。
2019年オフ外国人補強
2019年に在籍していた外国人のうち、残留を予定しているのが
- デラロサ
- CCメルセデス
の二人です、ゲレーロ選手については、先日退団が発表されましたので、外国人野手はビヤヌエバ選手含め退団するので、新たな獲得を予定しています。
球団の発表によると、野手2、先発1、抑え1の4選手の獲得を視野に考えているとの事ですので、これから発表がどんどんされていきますが、最新の報道では「ジェラルド・パーラ」選手の獲得が有力視されています。
パーラ選手は左の強打者、外野手とファーストを守れる守備力の高い選手と言われていますので、あともう一人は右の強打者をリストアップするのでは無いか?と思われます。
今、阿部監督や水野投手巡回コーチがウィンターリーグへ視察に行っていますので、これらの報告など踏まえて、総合的に判断されて獲得が発表されると思いますが・・
一人、交渉の動向が気になる選手が「バレンティン」選手です。
FA宣言自体はしていませんが、現在東京ヤクルトスワローズの保有選手として契約更改の交渉が行われてるだけで、契約がまとまらない場合は自由契約となる可能性があります。
2019年11月21日 追記 詳しくまとめました!
→ バレンティン選手は巨人に移籍するのか?FA宣言よりも自由契約の方がメリットあるの?
しかも、来年からは来日10年という事で日本人扱いでプレーが可能なため、バレンティン選手を獲得できれば、デラロサ、CCメルセデス、パーラ(仮)、もうひとり先発もしくは抑えのピッチャーの4人を外国人枠で起用する事も可能です。
※2019年11月21日追記 パーラ選手が契約合意です!
バレンティン選手なら、5番を打てるので岡本選手の後でクリーンナップとしてある程度の活躍が見込めますし、新外国人を獲得しても無理に中軸を打たせなくても良いので、プレッシャーが半減する事を考えれば、かなり大きな補強になります。
2020年の巨人の補強は、ある意味外国人補強と枠の使い方が重要になってくる可能性がありますので、バレンティン選手の交渉の行方を見守っておきたいところです。
2020年巨人の補強について
ここまで4つの視点から補強ポイントを見てきましたが、
- ドラフトで即戦力が多くない事。
- 2019年の巨人はFAによる補強が出来なかった事。
- ゲレーロ選手が退団した事。
を踏まえて、相当な準備が必要になってくると同時に、若手にとっては今までにないチャンスを迎えていると言っても良いかもしれません。
FAや外国人で補強されると、どうしても使わざる得ないところがありますので、若手に巡ってくるチャンスは減る事になります。
しかし、現状で言えば「レフトとサードが空位」になっています。
たとえ、バレンティン入団となっても、レフトのポジションが埋まるだけですし、亀井選手のライトも一年間任せるのは難しいので、陽岱鋼選手との併用のため、この争いに割って入れるか?となってきます。
またサードについても、新外国人のパーラ選手が入団すると岡本和真選手になるでしょうが、パーラ選手が駄目だった場合は、若手にもチャンスが生まれるでしょう。
ピッチャー陣に目を移しても、先発として確約されているのは
- 菅野智之
- CCメルセデス
この二人だけで、高橋優貴、桜井俊貴、古川侑利、田口麗斗、今村信貴、戸郷翔征、野上亮磨、鍬原拓也・・
このあたりにチャンスが巡ってくるのでは無いでしょうか。
さらに、抑えについても、今年はデラロサが務めていますが、先発転向の噂もありますので、抑えの外国人が獲得できれば、デラロサが先発枠に回る事になりますが・・
それでも澤村拓一、大竹寛、中川皓太、戸根千明以外は流動的でしょう。
読売ジャイアンツ期待の若手は?我慢できずに先に書きます・・笑
では、沢山の期待の若手特集を書かせて頂きましたが、まだまだ計算できる選手ではありません。
それでも秋季キャンプ、オフ、春季キャンプと経て、大きく育ち、2020年はヤングジャイアンツもしっかりと戦力化して、長期的に巨人を強くしてほしいと願っています。
山口俊ロス(かもしれない・・)を真摯に受け止め、今こそ巨人一丸ワンチームとなって、2020年に向けた準備を行ってくれる事を期待しています。