大阪桐蔭高校から巨人にドラフト4位で入団した横川凱選手。
高校時代には春夏甲子園連覇を果たしたメンバーですが、柿木蓮投手の控え投手だったため、甲子園では通算4試合に登板、防御率も5.23の結果のみで、ドラフト下位指名もあるか?
という評価でしたが、見事にプロ入りしています。
そんな横川投手ですが、将来に期待するところを、ここでまとめていきたいと思います。
横川凱投手のプロフィール
横川選手のプロフィールですが、
出身校 | 大阪桐蔭高校 |
身長 | 190センチ |
体重 | 85キロ |
根尾昂、藤原恭大、柿木蓮と共に、3年の春夏甲子園連覇を果たしたメンバーですが、スター選手と違って横川選手はサブメンバーの扱いでした。
それでも、類まれなる体格とポテンシャルを感じた巨人が、ドラフト4位で指名しています。
大阪桐蔭高校時代の恩師、西谷監督は
「まだ殻を破れていないですね。大きなくくりで言うと、ずっと成長しているんですけど、僕らの期待が高いので。いい加減とかは全くないし、勉強もできる。ただ、マイペースなので。」
と、その才能を見抜いている一方で、期待値からすると高校時代では育成しきれなかったという思いも持っているようです。
才能豊かな投手は、西谷監督の元で沢山育ててきた経験はあると思いますが、190センチと恵まれた体格を持った選手を育てるのは、簡単ではありません。
西谷監督ですら右、左の違いはありますが、藤浪晋太郎選手くらいしかいません。
プロ野球でも190センチを超える投手となれば、
選手名 | 球団名 | 身長 |
大窪 士夢 | 西武ライオンズ、育成選手ドラフト2位 | 198センチ |
藤浪 晋太郎 | 阪神タイガース、ドラフト1位 | 197センチ |
アドゥワ 誠 | 広島東洋カープ、ドラフト5位 | 196センチ |
椎野 新 | 福岡ソフトバンクホークス、ドラフト2位 | 196センチ |
国吉 佑樹 | 横浜DeNAベイスターズ、育成ドラフト1位 | 196センチ |
弓削 隼人 | 楽天イーグルス、ドラフト4位 | 194センチ |
杉山 一樹 | 福岡ソフトバンクホークス、ドラフト2位 | 193センチ |
中村 晨 | 福岡ソフトバンクホークス、育成ドラフト4位 | 193センチ |
ケムナ 誠 | 広島東洋カープ、ドラフト3位 | 192センチ |
吉田 一将 | オリックス・バファローズ、ドラフト1位 | 191センチ |
土居 豪人 | 千葉ロッテマリーンズ、ドラフト8位 | 191センチ |
石川 直也 | 北海道日本ハムファイターズ、ドラフト4位 | 191センチ |
中塚 駿太 | 西武ライオンズ、ドラフト2位 | 191センチ |
千葉 耕太 | 楽天イーグルス、育成ドラフト3位 | 191センチ |
望月 惇志 | 阪神タイガース、ドラフト4位 | 191センチ |
岩隈 久志 | 読売ジャイアンツ、ドラフト5位 | 190センチ |
上原 健太 | 北海道日本ハムファイターズ、ドラフト1位 | 190センチ |
そんなに多くはなく、日本人投手では上記の選手のみです。
育成ドラフトの選手も数多く獲得されている事から、身体が大きいというだけでも、投手のアドバンテージと見られる事もあるんだという事が分かります。
190センチを超える大型左腕となれば、日本ハムの上原選手がイメージに合致しますが、上原選手の場合は大学時代の評価でドラフト1位の評価になっています。
そのように考えると、横川選手も4年後の大学卒業時点で上原選手のような評価を得られるほどになっていれば良いのでは?という事で、2年~3年は育成に専念する事になりそうですね。
上原健太選手の入団後の主な成績
同じ大型左腕という事で、参考に日本ハムの上原健太選手の入団後の成績ですが、
登板 | 勝利 | 敗北 | セーブ | HP | 勝率 | 投球回 | 本塁打 | 四球 | 三振 | 防御率 | |
2016 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | .000 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 |
2017 | 9 | 1 | 5 | 0 | 0 | .167 | 34.2 | 7 | 20 | 29 | 6.23 |
2018 | 10 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 37.1 | 3 | 11 | 24 | 3.13 |
2019 | 13 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 45.1 | 7 | 9 | 30 | 5.56 |
ドラフト1位ですし、先発投手として一本立ちしてほしいと球団の意図は見えますが、今の所大成せず、思うような結果が残せていません。
ちなみに、ファームでの成績ですが、
防御率 | 試合数 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 勝率 | 投球回 | 安打 | 本塁打 | 四球 | 三振 | |
2016 | 5.63 | 18 | 1 | 4 | 0 | .200 | 46.1 | 47 | 3 | 24 | 35 |
2017 | 4.34 | 24 | 3 | 2 | 0 | .600 | 58 | 72 | 1 | 31 | 53 |
2018 | 4.06 | 11 | 4 | 3 | 0 | .571 | 44.1 | 48 | 4 | 18 | 25 |
2019 | 3.72 | 11 | 2 | 1 | 0 | .667 | 46 | 53 | 4 | 19 | 31 |
ファームでも1軍と同様に結果が出ていない中で、5年目を迎える事になりますので、2020年結果が伴わない場合は、背番号変更や戦力外通告の可能性もゼロでは無いと思われます。
左というだけで育成が難しい中、なかなか恵まれた才能を開花させるのは難しい大型左腕。
特に、巨人で言えば過去に大阪桐蔭高校から鳴り物入りで入団したドラフト1位辻内崇伸投手とイメージが被りますので、余計に不安がよぎります。
身長185センチの大型左腕で甲子園優勝投手として、巨人のドラフト1位指名を受けて、期待されての入団でしたが、毎年怪我に悩まされて、プロ生活7年で一軍登板なし。
不運のドラフト1位となってしまいましたが、横川投手には同じ轍を踏む事がないように願うばかりです。
横川凱投手の球速と球種は??
横川投手は、高校時代のストレートの最速は144キロだったそうですが、直近のファームでの試合を見ても140キロに届かない直球です。
球速よりも制球を重視しての投球だと思いますが、力を抑えても常時145キロ前後の平均球速になれば、一段上のレベルのピッチャーになっていると思いますので、球速アップが必要です。
本人も自覚しており、入団後は体作りをしてきた事もあり、下半身がかなり大きくなってきています。
今の所、肉体改造した結果が、球速に反映はしていませんが、来季以降にフォームもしっくりくればどんどん球速アップしていくでしょうから、一冬超えてどこまで成長しているか、楽しみにしたいですね。
ちなみに、変化球は決め球のスライダーの他、カーブ、チェンジアップを投げますが、スライダーはキレがあると評価も上々ですが、他の変化球の評価は高くありません。
これから全体的なレベルアップを目指す事になりますが、目標としている選手は巨人の2軍コーチを務める杉内俊哉コーチだそうです。
「同じ左の杉内さんに憧れているので、ああいう選手になりたい。いずれは日本を代表する投手になりたいです」
とコメントしている通り、勝てる左腕になってほしいので、ストレートは150キロを目指すのも良いですが、キレを磨いてファールを打たせられるピッチャーに育ってほしいなと、筆者的には思います。
横川凱投手の年俸と背番号
続いて、横川投手の年俸と背番号ですが、
年 | 年俸(推定) | 背番号 |
2020年 | 580万円 | 62 |
2019年 | 555万円 | 62 |
入団後、はじめての契約更改では微増の580万で更新、背番号は変更ありません。
同期入団では、ドラフト1位左腕高橋優貴投手、ドラフト6位戸郷翔征投手が一軍デビューを果たしましたので、焦りはあるかもしれません。
しかし、戸郷投手と比べて、まだまだ育成段階で学ぶ事も多いので、じっくりと杉内コーチの元で鍛えてもらいたいと思います。
2020年横川凱選手に期待するところ
ファームでの実践経験も少なく、データがないため、横川投手について書ける事が少ないですが、2020年はファームで実践経験を踏んで、戸郷選手のようにペナントレース終盤に1軍デビューを果たすくらいのペースで十分だと、筆者は思っています。
幸い、来季の左腕は、田口投手、メルセデス投手、高橋投手、今村投手と先発候補は豊富に揃っていますので、横川選手に頼らないといけないという事もありません。
先輩方が、一軍で結果を出しくれているうちに、しっかりと実力をつけて、疲れが見え始めた頃に1軍で活躍し、2021年のローテーション候補入りに繋げてほしいと思います。
持っているポテンシャルは計り知れないものがあると思いますので、是非とも才能を開花させてほしいので、2~3年後楽しみにしたいと思います。
先輩左腕はたくさんいます。