[st_af name=""]セイバーメトリクスが普及し、野球の楽しみ方が増えてきていますが、最近UZRと呼ばれる指標が注目されはじめています。
最近の注目で言えば、ゴールデングラブ賞の受賞ですが、UZRではるかに上回る京田選手がセ・リーグのショート部門で受賞できず、優勝チームのMVPを獲得した坂本勇人選手が受賞した事がありましたが、ゴールデングラブ賞にはUZRは参考にされておらず、あくまで記者の主観による投票です。
そのため、UZRは各球団の編成や評価のために使われているものですが、守備範囲を示す指標の一つとして参考にされる数値である事は間違いありません。
そこで、今回はUZRとは何??という疑問から、2019年各ポジションのUZRランキングや、歴代の守備職人のUZRについて調べてみました。
UZRの読み方と意味
まず最初に、UZRの読み方と意味をおさらいですが、
Ultimate Zone Rating(アルティメット・ゾーン・レーティング)
の頭文字を取って「UZR」と読みます。
UZRは、ミッチェル・リクトマンが2001年に発表した指標ですが、
「リーグにおける同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べて、守備でどれだけの失点を防いだか」
を数字化したものです。
UZRが他の指標よりも優れている点は、
- 各ポジションの定位置ではなく「ゾーン」で見ている事。
- 打球速度など打撃結果をデータ化し、記録している事。
で、守備範囲や難易度も考慮されている点です。
UZRは高ければ高いほど、同リーグの選手に比べて守備での貢献度が高い選手となり、マイナスになればなるほど、守備で足を引っ張る選手という評価になります。
しかし、打球速度などは専門会社で無い限り、データを計測する事は無理ですので、このようなデータを分析できるのは一般人では無理なので、データスタジアム社や合同会社DELTA社のような専門会社のデータを参考にする事になりますが、DELTA社では
- RNG 守備範囲の広さ
- ERR エラーの数
- DPR 内野手の併殺完成による貢献度
- AMR 外野手の補殺、進塁阻止による貢献度
の4つの数字を参考にUZRを計算していると公表していますので、UZRを見れば守備が上手いか下手かをデータで感覚的に理解出来るのでは無いでしょうか。
一方で、UZRのデータ分析は人力で行っているため、選手の評価がバラける可能性もあり、不平等なデータだという事も考慮しておかなければなりません。
今後、AIが進化する過程で、バラツキは改善されていくと思われますが、DELTA社の現状は人力分析という事は、常に頭に置いておきましょう。
また、RNG(守備範囲)はその年の好不調の波が出やすいので、1年1年でデータの波が大きくなってしまう可能性があります。
例えば2018年はUZRは大幅なプラスだったのに、2019年は大幅にマイナスしている・・
という事も、選手によってはあり得ますので、毎年安定して守備が上手いか??を見たい場合は、複数年に渡って見た方が良いと、個人的には感じます。
※2019年ゴールデングラブ賞受賞者
2019年のUZR各ポジション別ランキング
UZRの基本的な意味を抑えた上で、ここからは2019年のUZRランキングを各ポジション別で見ていきたいと思います。
2019年UZR捕手編
最初にキャッチャーからですが、
選手名 | チーム | UZR | |
1位 | 梅野隆太郎 | 阪神タイガース | 6.2 |
2位 | 若月健矢 | オリックス・バファローズ | 3.8 |
3位 | 甲斐拓也 | 福岡ソフトバンクホークス | 3.0 |
4位 | 中村悠平 | 東京ヤクルトスワローズ | 2.3 |
5位 | 田村龍弘 | 千葉ロッテマリーンズ | 1.5 |
6位 | 會澤翼 | 広島東洋カープ | 1.3 |
7位 | 伊藤光 | 横浜DeNAベイスターズ | -0.1 |
8位 | 森友哉 | 西武ライオンズ | -2.5 |
ゴールデングラブ賞の投票結果を見ると、
セ・リーグ | 投票数 | パ・リーグ | 投票数 |
梅野 隆太郎 | 200 | 甲斐 拓也 | 215 |
會澤 翼 | 58 | 若月 健矢 | 25 |
小林 誠司 | 32 | 森 友哉 | 16 |
加藤 匠馬 | 1 | 田村 龍弘 | 3 |
中村 悠平 | 1 | (該当者なし) | 4 |
(該当者なし) | 7 |
セ・リーグは梅野隆太郎選手、パ・リーグは甲斐拓也選手が選出ですが・・・
UZRが高い中村選手や若月選手の投票は少ないです。
おそらく、チームが最下位という事でチーム防御率も奮わなかった点が、ゴールデングラブ賞には反映されていると思われますので、純粋にUZRが反映されたわけではないという事が分かります。
ちなみに、巨人の小林誠司選手ですが、出場気回数が少ないためUZRランキングに入っていませんが、2019年のUZRは出ていません。(参考:2018年は+2.3)
2019年UZRファースト編
続いて、一塁手の2019年UZRランキングですが、
選手名 | チーム | UZR | |
1位 | 内川聖一 | 福岡ソフトバンクホークス | 18.6 |
2位 | 銀次 | 楽天イーグルス | 6.4 |
3位 | D・ビシエド | 中日ドラゴンズ | 3.9 |
4位 | J・ロペス | 横浜DeNAベイスターズ | 0.3 |
5位 | J・マルテ | 阪神タイガース | 0.1 |
6位 | 鈴木大地 | 千葉ロッテマリーンズ | -1.4 |
7位 | X・バティスタ | 広島東洋カープ | -4 |
8位 | 中田翔 | 北海道日本ハムファイターズ | -4.5 |
9位 | 山川穂高 | 西武ライオンズ | -6.3 |
ソフトバンクホークスの内川聖一選手が圧倒的にUZRが高いですが、守備に定評があるので納得ですが、意外だったのが横浜のロペス選手。
巨人時代から守備は軽快な印象でしたので、もう少し良いかな??と思っていたのですが0.3と低調なので2018年、2017年の数字を見てみると、
- 2018年 UZR-1.6
- 2017年 UZR+8.2
と年々悪化している事が分かりますので、年齢による衰えの可能性もあるのかな??と感じました。
続いて、ゴールデングラブ賞の投票結果では、
セ・リーグ | 投票結果 | パ・リーグ | 投票結果 |
J.ロペス | 173 | 内川 聖一 | 124 |
D.ビシエド | 55 | 山川 穂高 | 53 |
岡本 和真 | 54 | 銀次 | 45 |
村上 宗隆 | 6 | 中田 翔 | 20 |
J.マルテ | 2 | 鈴木 大地 | 14 |
X.バティスタ | 1 | (該当者なし) | 7 |
(該当者なし) | 8 |
セ・リーグがロペス選手、パ・リーグが内川聖一選手が選出ですが・・・
UZRで足を引っ張る山川穂高選手が内川選手に次いで2位、セ・リーグでもビシエド選手ではなくロペス選手に圧倒的に票が集まっています。
ゴールデングラブ賞は、チーム順位は選考時の参考にされている印象は、ここでも拭えない感じがしました。
2019年UZRセカンド編
続いて、二塁手の2019年UZRランキングですが、
選手名 | チーム | UZR | |
1位 | 外崎修汰 | 西武ライオンズ | 10.7 |
2位 | 阿部寿樹 | 中日ドラゴンズ | 10.4 |
3位 | 中村奨吾 | 千葉ロッテマリーンズ | 9.8 |
4位 | 牧原大成 | 福岡ソフトバンクホークス | 7.8 |
5位 | 菊池涼介 | 広島東洋カープ | 5 |
6位 | 浅村栄斗 | 楽天イーグルス | 1.6 |
7位 | 山田哲人 | 東京ヤクルトスワローズ | 0.9 |
8位 | 渡邊諒 | 北海道日本ハムファイターズ | -5.4 |
9位 | 糸原健斗 | 阪神タイガース | -9.6 |
10位 | 太田賢吾 | 東京ヤクルトスワローズ | -10.1 |
セ・リーグ、パ・リーグ共に守備職人が上位を占めていますが、プレミア12に選ばれた菊池涼介選手、山田哲人選手のUZRはリーグ内でも真ん中あたりです。
冒頭でも紹介したとおり、1年毎に守備範囲が変わり、UZRは大きく変わる可能性があります。
菊池涼介選手、山田哲人選手それぞれの2018年、2017年のUZRを見ると、
菊池涼介 | 山田哲人 | |
2018年 | 9.8 | 8.7 |
2017年 | 3.2 | -1.6 |
と数字が大きく変動していますので、2019年のデータだけで、両選手の衰えを判断する事は出来ないと感じました。
続いて、ゴールデングラブ賞の投票結果ですが、
セ・リーグ | 投票結果 | パ・リーグ | 投票結果 |
菊池 涼介 | 180 | 浅村 栄斗 | 102 |
山田 哲人 | 90 | 外崎 修汰 | 92 |
阿部 寿樹 | 19 | 中村 奨吾 | 46 |
糸原 健斗 | 5 | 福田 周平 | 7 |
柴田 竜拓 | 2 | 明石 健志 | 6 |
(該当者なし) | 3 | 渡邉 諒 | 2 |
(該当者なし) | 8 |
セ・リーグは菊池涼介選手、パ・リーグは浅村栄斗選手が選出・・・と、UZRで大差を付ける外崎選手、阿部選手とも受賞されていません。
特に阿部選手の投票は9票という結果ですので、UZRはまるで参考にされていないんだろう・・・と感じました。
2019年UZRサード編
続いて、三塁手の2019年UZRランキングですが、
選手名 | チーム | UZR | |
1位 | 大山悠輔 | 阪神タイガース | 10 |
2位 | 高橋周平 | 中日ドラゴンズ | 6 |
3位 | B・レアード | 千葉ロッテマリーンズ | 0.8 |
4位 | Z・ウィーラー | 楽天イーグルス | 0 |
5位 | 村上宗隆 | 東京ヤクルトスワローズ | -0.3 |
6位 | 宮崎敏郎 | 横浜DeNAベイスターズ | -1.4 |
7位 | 中村剛也 | 西武ライオンズ | -2.7 |
8位 | 松田宣浩 | 福岡ソフトバンクホークス | -5 |
9位 | 岡本和真 | 読売ジャイアンツ | -9.1 |
阪神タイガースの大山選手がUZRで他選手をリード、守備に定評がある事を証明しています。
しかし、外国人補強の兼ね合いで、2020年シーズンはセカンドにコンバートされる可能性もあるそうですね・・
守備力があるだけにもったいないですが、大山選手のポテンシャルがあれば、セカンドでも高いUZRを記録するかもしれませんね。
また、ヤクルトの村上選手や巨人の岡本選手は、ファーストを守るイメージも強いので、サードでのランキング入りは驚きました。
ただし、圧倒的な打撃力で起用されているので、多少は守備に目をつぶってというところはあるかも知れませんね・・
続いて、ゴールデングラブ賞の投票結果ですが、
セ・リーグ | 投票結果 | パ・リーグ | 投票結果 |
高橋 周平 | 121 | 松田 宣浩 | 161 |
宮﨑 敏郎 | 94 | 中村 剛也 | 54 |
大山 悠輔 | 38 | B.レアード | 26 |
安部 友裕 | 2 | (該当者なし) | 22 |
(該当者なし) | 44 |
セ・リーグが高橋周平選手、パ・リーグが松田宣浩選手が選出されていますが、高橋選手はUZRでも上位なので特に異論はありませんが、松田選手はUZRが8位でマイナスの選手です。
日本一のチームにあって、ホットコーナーを守る選手という事で記者たちの印象が良いからなのでしょうか・・もはやUZRは関係ない事がここでも感じました。
2019年UZRショート編
次に、遊撃手の2019年UZRランキングですが、
選手名 | チーム | UZR | |
1位 | 源田壮亮 | 西武ライオンズ | 22.4 |
2位 | 京田陽太 | 中日ドラゴンズ | 17.5 |
3位 | 中島卓也 | 北海道日本ハムファイターズ | 15.9 |
4位 | 大和 | 横浜DeNAベイスターズ | 4.4 |
5位 | 田中広輔 | 広島東洋カープ | 1.4 |
6位 | 大城滉二 | オリックス・バファローズ | -0.7 |
7位 | 茂木栄五郎 | 楽天イーグルス | -1.9 |
8位 | 坂本勇人 | 読売ジャイアンツ | -3 |
9位 | 今宮健太 | 福岡ソフトバンクホークス | -6.3 |
10位 | 藤岡裕大 | 千葉ロッテマリーンズ | -7.3 |
11位 | 木浪聖也 | 阪神タイガース | -10.3 |
UZRを見ても、今一番守備力の高いショートは西武ライオンズの源田壮亮選手である事は、異論はないと思います。
そして、長年リーグ屈指の守備力を誇ると評価の高かった巨人坂本勇人選手、福岡ソフトバンクホークス今宮健太選手は、揃ってマイナス評価。
坂本選手は年齢の影響もありますので、年々守備範囲が衰える可能性はありますが、今宮選手は若いので意外な結果でしたが、これも過去2年のデータを見ると、
坂本勇人 | 今宮健太 | |
2018年 | 10.0 | -5.8 |
2017年 | 10.6 | 5.2 |
となっていますので、今宮選手はシーズンによって大きく差が出ますが、坂本選手は年齢による衰えも考慮していく必要があると感じました。
続いて、ゴールデングラブ賞の投票結果ですが、
セ・リーグ | 投票結果 | パ・リーグ | 投票結果 |
坂本 勇人 | 167 | 源田 壮亮 | 219 |
京田 陽太 | 110 | 今宮 健太 | 35 |
大和 | 21 | 中島 卓也 | 9 |
木浪 聖也 | 1 |
セ・リーグ坂本勇人選手、パ・リーグ源田壮亮選手が選出されましたが・・・
この結果が物議を醸したのですが、坂本選手の守備の衰えに対して、京田選手はチーム内外でも守備での成長を見せていると評価されているので、2020年は文句なしに受賞してほしいですね。
2019年UZRレフト編
次に、左翼手の2019年UZRランキングですが、
選手名 | チーム | UZR | |
1位 | 金子侑司 | 西武ライオンズ | 21 |
2位 | 島内宏明 | 楽天イーグルス | 9.9 |
3位 | 吉田正尚 | オリックス・バファローズ | 1.4 |
4位 | 角中勝也 | 千葉ロッテマリーンズ | -0.1 |
5位 | Y・グラシアル | 福岡ソフトバンクホークス | -2.1 |
6位 | 西川龍馬 | 広島東洋カープ | -2.1 |
7位 | 近藤健介 | 北海道日本ハムファイターズ | -6.3 |
8位 | 福留孝介 | 阪神タイガース | -8.7 |
9位 | W・バレンティン | 東京ヤクルトスワローズ | -12.4 |
10位 | 筒香嘉智 | 横浜DeNAベイスターズ | -17.5 |
レフトの守備は「守備力の低い外野手」が入るイメージですが、西武ライオンズの外野手は鉄壁の外野手が勢揃いで、レフトと言えども守備範囲の広い金子選手が入るほどです。
圧倒的な打撃力で投手力をカバーする印象の強い西武ライオンズですが、辻監督が現役時代の頃にやっていた森野球を継承した鉄壁のディフェンス力は、今も健在だとデータ上からも分かります。
ちなみに、ゴールデングラブ賞の投票結果ですが、外野手はポジションに関係なくセパ両リーグそれぞれ3名ずつ選出されますので、レフト部門などはありませんが、
セ・リーグ | 投票結果 | パ・リーグ | 投票結果 |
丸 佳浩 | 225 | 秋山 翔吾 | 199 |
鈴木 誠也 | 207 | 荻野 貴司 | 168 |
大島 洋平 | 194 | 西川 遥輝 | 141 |
近本 光司 | 97 | 金子 侑司 | 101 |
亀井 善行 | 78 | 島内 宏明 | 66 |
平田 良介 | 28 | 辰己 涼介 | 53 |
西川 龍馬 | 23 | 大田 泰示 | 19 |
神里 和毅 | 11 | 木村 文紀 | 11 |
青木 宣親 | 9 | 吉田 正尚 | 9 |
筒香 嘉智 | 6 | 周東 佑京 | 6 |
福留 孝介 | 6 | 上林 誠知 | 4 |
糸井 嘉男 | 2 | Y.グラシアル | 2 |
N.ソト | 1 | 角中 勝也 | 2 |
野間 峻祥 | 1 | 後藤 駿太 | 2 |
雄平 | 1 | 西浦 颯大 | 2 |
(該当者なし) | 8 | 近藤 健介 | 1 |
(該当者なし) | 3 |
金子 侑司選手と島内 宏明選手は、パ・リーグ投票4位、5位と上位に食い込んでいます。
金子選手は、毎年高いUZRを誇りますし、センターも出来る俊足の選手なので、ゴールデングラブ賞を受賞するのに十分な選手であるとは思いますので、2020年は頑張って欲しいですね。
2019年UZRセンター編
次に、中堅手の2019年UZRランキングですが、
選手名 | チーム | UZR |
辰巳涼介 | 楽天イーグルス | 11.8 |
神里和毅 | 横浜DeNAベイスターズ | 11.1 |
丸佳浩 | 読売ジャイアンツ | 8.7 |
近本光司 | 阪神タイガース | 2.1 |
福田周平 | 福岡ソフトバンクホークス | 1.4 |
青木宣親 | 東京ヤクルトスワローズ | -2.6 |
荻野貴司 | 千葉ロッテマリーンズ | -2.8 |
秋山翔吾 | 西武ライオンズ | -3.8 |
西川遥輝 | 北海道日本ハムファイターズ | -5.9 |
野間峻洋 | 広島東洋カープ | -8.9 |
大島洋平 | 中日ドラゴンズ | -11.4 |
UZR上位には、楽天イーグルスの新人辰巳涼介選手、横浜DeNAベイスターズの神里和毅選手がランクイン。
両選手とも俊足で広い守備範囲を誇る守備に定評のある選手ですが、ゴールデングラブ賞を受賞した丸佳浩選手よりもUZRに優れていますので、近未来にゴールデングラブ賞を受賞する可能性は十分でしょう。
一方で、中日ドラゴンズの大島選手、西武ライオンズの秋山翔吾選手、北海道日本ハムファイターズの西川遥輝選手、千葉ロッテマリーンズの荻野貴司選手は、UZRがマイナスの選手ですが、ゴールデングラブ賞に受賞・・・
特に大島選手は-11.4とランキング最下位での受賞という事で、同リーグの捕殺ランキング1位の近本選手やUZR上位の神里選手が評価されていない事は残念に感じます。
ただし、繰り返しになりますが、UZRは1年毎に大きく変わりますので、大島選手の守備評価を見るために2018年、2017年のデータを参考にしたいのですが、
2018年 | 11.9 |
2017年 | -5.6 |
それぞれの年でデータに大きな違いが出ているので、このデータだけを見て守備の衰えを指摘するのは難しいですが、年齢も34歳を迎えますので、センターからレフトやライトへコンバートする事も考えたほうが良いかも知れませんね。
2019年UZRライト編
次に、右翼手の2019年UZRランキングですが、
選手名 | チーム | UZR |
亀井善行 | 読売ジャイアンツ | 12.6 |
平田良介 | 中日ドラゴンズ | 10.6 |
鈴木誠也 | 広島東洋カープ | 9.3 |
大田泰示 | 北海道日本ハムファイターズ | 6.2 |
上林誠知 | 福岡ソフトバンクホークス | 1.3 |
糸井嘉男 | 阪神タイガース | -4.8 |
木村文紀 | 西武ライオンズ | -7.9 |
雄平 | 東京ヤクルトスワローズ | -8.3 |
中川圭太 | オリックス・バファローズ | -10.4 |
N・ソト | 横浜DeNAベイスターズ | -17.7 |
37歳にして巨人の亀井善行選手がUZR上位にランクインですが、ゴールデングラブ賞の受賞はならず。
繰り返しになって申し訳ないですが、守備位置が違いますが・・・
セ・リーグ優勝チーム、ライトのUZRはナンバーワンとアドバンテージがあるのに対して、リーグ4位センターでUZR最下位の大島選手がゴールデングラブ賞を受賞するのは、やはり違和感を感じます。
特に、関東新聞社の記者さんが多いと言われるゴールデングラブ賞の投票で、亀井善行選手が選ばれなかったのは、筆者個人の意見ですが残念に感じます。
また、最下位に横浜DeNAベイスターズのソト選手が選ばれていますが、ソト選手はセカンドもやっていますので、このデータがそのまま守備評価というわけにはいかないと思います。
ゴールデングラブ賞が守備職人とは一概にいえない
以上で、各ポジションごとのUZRランキングになりますが、守備に定評のある選手でも、UZRで評価されたものと、ゴールデングラブ賞に選出されるのでは大きな違いがある事も分かりました。
ゴールデングラブ賞受賞=守備職人
とは、一概には言えない内容に驚きましたが、UZRももう少し受賞の参考データにして、主観が働かないようにしても良いかも知れないと感じました。
メジャーではセイバーメトリクスが重要視され、戦略、戦術を考えるのに使われるだけでなく、査定評価にも使われます。
合理的な考え方を好むアメリカらしいなと思うのですが、日本も2年、3年と遅れて導入されてきますので、これからUZR含めてセイバーメトリクスをもっと活用した考えや戦術も拡がっていくと思いますので、ますます野球を観るのに楽しみが増えてくると思います。
今回は、UZR(アルティメット・ゾーン・レーティング)についての解説でしたが、また2020年のデータが揃い次第、更新したいと思いますので、その時にどんな選手が顔を揃えるか?楽しみにしておきましょう。
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