2017年から2019年までオリックス・バファローズに在籍していたステフェン・ロメロ選手。
そこそこの結果を出していたにも関わらず、毎年怪我でフルシーズンを戦えない事がネックとなり、退団する事に。
オリックス・バファローズは、アデルリン・ロドリゲス選手はじめ、新たな外国人選手のリストアップに入っているため、ロメロ選手の残留交渉は打ち切りのため、他球団へ移籍の可能性も出てきました。
今回は、長打力が魅力のステフェン・ロメロ選手の過去の成績や年俸推移などデータを確認しながら、今後の移籍先候補を考察していきたいと思います。
ステフェン・ロメロ選手のプロフィールと成績
まず最初に、ロメロ選手のプロフィールですが、
出身 | マリナーズ→オリックス・バファローズ |
身長 | 188センチ |
体重 | 98キロ |
2010年にメジャードラフトでシアトル・マリナーズから指名を受けプロ入り。
2014年まではマイナーリーグでプレーし、2013年にはトリプルAタコマ・レイニアーズで93試合に出場、打率.277、11本塁打、74打点、8盗塁と結果を残した事でオフに40人枠入りする事に。
2014年にメジャー・デビューし、72試合に出場、打率.192、3本塁打、11打点の結果に終わり、2015年、2016年もメジャーでは結果を残せずにいました。
また、2016年にはマイナーリーグタコマ・レイニアーズで106試合で打率.304、21本塁打、85打点、OPS.902をマークした事もあり、オリックス・バファローズがオフに契約。
以降は、オリックス・バファローズで長打力を武器に3年間活躍しています。
ステフェン・ロメロ選手の主な成績
ロメロ選手の日本での主な打撃成績ですが、
年度 | 試合 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 盗塁刺 | 四球 | 三振 | 打率 | 長打率 | 出塁率 | OPS |
2017 | 103 | 107 | 26 | 66 | 2 | 1 | 27 | 98 | .274 | .508 | .330 | .838 |
2018 | 119 | 105 | 25 | 63 | 7 | 2 | 42 | 114 | .237 | .451 | .313 | .764 |
2019 | 81 | 90 | 18 | 63 | 3 | 3 | 25 | 83 | .305 | .539 | .363 | .902 |
毎年二桁ホームランをコンスタントに放ち、OPSも.800前後の数値。
NPBでは平均.730、上位ランキングベスト10でも.800前後と考えれば、ロメロ選手は日本野球にフィットした選手である事は間違いなさそうです。
四球が極端に少ない中でも、打率は2018年を除いて、結構高めですので、コンタクト率も高い選手という事で、これも日本の野球にフィットできた要因だと言えそうです。
オリックスでは主軸を打っていたので、「得点圏打率」も気になるところなので、調べてみたところ
- 2017年 .305
- 2018年 .200
- 2019年 .364
と2018年を除いて、主軸として結果を残している事が分かります。
ゾーン別のロメロ選手の打率
次に、ロメロ選手のストライクを9分割したゾーン別の打率、本塁打数、三振数をまとめてみたところ、2019年はこのようになっています。
この図から見えてくる通り、典型的なローボールヒッター、内角にストロングポイントを持っていて、外に落ちる球などには弱いという事が分かります。
また、左右別の打率を確認すると、
- 右 .277 13本塁打
- 左 ・394 5本塁打
と左右ともに苦にしません。
怪我の多さが計算が立たずに退団の理由に?
バッティングに関しては、日本野球に順応し、コンタクト率が高く、左右を苦にしない、長打力と勝負強さを兼ね備えているため、オリックス・バファローズとしては残留させる事も考えたはずですが・・
一番の問題が「怪我の多さ」です。
- 2017年 左膝大腿骨の挫傷で1ヶ月離脱
- 2018年 右腹直筋損傷で1ヶ月離脱
- 2019年 春季キャンプで首を痛める、春先には右内腹斜筋損傷、6月には右腹斜筋炎症、9月には走塁中に膝故障と3度の離脱
と、毎年のように1ヶ月以上休む事も多く、またその間にチームが大型連敗をしたり、順位を落とす事もあって、余計に印象が悪く見えてしまっているようです。
年齢は31歳と、まだまだ活躍できると思いますが、ここまで怪我が多い選手となると、起用方法が限定される可能性もありますので、首脳陣からすると使いにくいのも当然かもしれませんね。
ステフェン・ロメロ選手の守備力は?
次に、ロメロ選手の守備についてですが、登録は外野手登録されていますが、DHでの出場が多い選手です。
- 2017年には78試合
- 2018年には66試合
- 2019年には18試合
外野での守備を経験していますが、守備率は.1000、エラーなしの記録となっていますが、捕殺もなく、最低限のレベルかな?と思われます。
ちなみに、アメリカではファースト、サード、セカンドも守る事があったみたいですが、日本にきてから外野手以外での守備を観た事はありませんので、日本野球レベルでは内野手は厳しいと判断されているのかもしれませんね。
ステフェン・ロメロ選手の年俸推移
次に、ロメロ選手の年俸ですが、
年俸(推定) | |
2017年 | 9600万 |
2018年 | 2億8750万 |
2019年 | 2億8750万 |
来日一年目の活躍が評価されて、2018年から3年間の契約だったようですが、球団とロメロ選手の双方にオプションが付けられていたため、2020年は契約破棄されています。
2年目からオリックスとしては強気な年俸を出していますが、当時28歳と若く、長年に渡って不動の4番を任せられると期待していただけに、怪我が多くコスパに見合わないところがあったのは誤算だったかもしれません。
ステフェン・ロメロの獲得を望む球団は?
ここまでロメロ選手の活躍をまとめてきましたが、ロメロ選手の日本野球の順応性の高さを考えれば、未知数の外国人バッターを獲得するより、ある程度計算が立つバッターが欲しいと考える球団があってもおかしくはないと思います。
そこで筆者的に、各球団の補強状況などを考えて、獲得予想をしてみたところ
- 読売ジャイアンツ
- 阪神タイガース
- 東京ヤクルトスワローズ
- 西武ライオンズ
の4球団が可能性があるのではないか?と考えました。
読売ジャイアンツは右の大砲を獲得希望
先日、ジェラルドパーラ選手の獲得を発表した巨人ですが、パーラ選手は外野とファーストが守れる左の強打者です。
チーム編成を考えて、守備力の高い左の外国人補強が必要だった事は間違いなく、補強ポイントの一つは抑えていますが、ゲレーロ選手が退団したため、右のホームランバッター獲得もしておきたいところです。
ただし、ロメロ選手のポジションが外野・・というところで、ファーストを守れれば獲得の可能性もあったと思いますが、残念ながら巨人入団の可能性は低いのでは??と見ています。
→ ジェラルドパーラが巨人入り?メジャーでの年俸や成績、守備力や打撃フォームを考察
阪神タイガースも大砲候補は必要
次に阪神タイガースですが、毎年外国人バッターの補強には泣かされていますが、2019年はマルテ選手が及第点の成績を残したために、残留予定です。
現在、ナバーロ選手に代わる左の強打者の獲得を目指しており、ジャスティン・ボーア選手の獲得が噂されています。
また、オリックスが調査中のアデルリン・ロドリゲス選手の調査をしている事やフロント側も日本野球を経験した選手ではなく、新外国人を探すという発言もあるため、現実的には獲得は無いか?
東京ヤクルトスワローズはバレンタイン選手次第
ヤクルトスワローズですが、バレンタイン選手の去就が注目されていますが、今のところソフトバンクホークスかヤクルト残留かの二択になりそうです。
条件面で言えば、確実にソフトバンクホークスの方が上になるでしょうし、移籍濃厚か??と思われますが、外野手としてみれば守備力はバレンタイン選手より低い事はあまり考えられないでしょうから、ロメロ選手は魅力的かもしれません。
→ バレンティン選手は巨人に移籍するのか?FA宣言よりも自由契約の方がメリットあるの?
西武ライオンズはメヒア選手の劣化が目立つ
西武ライオンズですが、野手で唯一残留交渉を続けているメヒア選手ですが、近年劣化が目立ち、成績も下降気味です。
2018年、2019年とホームラン数が激減、新しい大砲外国人を獲得するのであれば、ロメロ選手は魅力的だと思います。
秋山選手のFA移籍があるので、外野の一角も空きそうですので、DHでも外野手でも出番はありそうです。
個人的な検証では、最後の「西武ライオンズ」が有力なんじゃないか??と思われますが、韓国野球も視野に入れているとの事なので、来年日本でプレーする姿を見られない可能性もあります。
いずれにしても、オリックス・バファローズからもらっていた給料は見合わないため、年俸は半分程度まで下がる事は予想されます。
獲得するとなれば、1.5億前後が有力かと思いますが、一年間フルに活躍できればホームラン王、打点王も狙えるポテンシャルはあると思います。
日本でまだ野球を続けられる姿が見られるのを楽しみにしています。
2020年1月28日 追記
楽天イーグルスがステフェン・ロメロ選手の獲得を発表しました!
巨人、長距離砲としてリストアップしていなかったのか・・・筆者個人的には残念ですが、ロメロ選手の活躍を願っています!
契約は1年契約6,500万で獲得だそうです。