2019年の巨人優勝の立役者と言っても過言ではないでしょう!
シーズン途中から加入したルビーデラロサ投手、背番号97が最終回のマウンドに立てば、試合を安心して観る事が出来ましたし、中川皓太投手との勝ちパターンの確立できたのは、今季の収穫でした。
来季は、先発への転向も予想されましたが、エンジェルサンチェス投手を獲得できたので、来季も抑えで起用されるデラロサ投手。
2020年はクルーン超えの成績を収めて、巨人に長く抑えとして君臨して欲しいところですが、デラロサ投手のこれまでの成績やデータを見ながら、来季の活躍を予想していきたいと思います。
ルビーデラロサ投手のプロフィール
最初にデラロサ投手のプロフィールからですが、
出身国 | ドミニカ共和国 |
メジャー所属チーム | ドジャース、レッドソックス、ダイヤモンドバックス |
身長 | 183センチ |
体重 | 95キロ |
メジャー・デビューは2011年ですが、2011年と2017年の二度に渡ってトミージョン手術を受けていますが、最速161キロをマークするなど、怪我の影響は感じられないほどに回復。
メジャーでは主に先発で起用されており、メジャー時代の主な成績は以下の通りです。
球団名 | 登板数 | 先発 | 勝利数 | 負け数 | セーブ | ホールド | 勝率 | 投球回 | 被本塁打数 | 本塁打率 | 与四球 | 与四球率 | 奪三振数 | 奪三振率 | 防御率 | WHIP | |
2011 | ドジャース | 13 | 10 | 4 | 5 | 0 | 1 | 0.444 | 60.2 | 6 | 0.10 | 31 | 0.51 | 60 | 1.00 | 3.71 | 1.4 |
2012 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.000 | 0.2 | 0 | 0.00 | 2 | 10.00 | 0 | 0.00 | 27.00 | 3 | |
2013 | レッドソックス | 11 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0.000 | 11.1 | 2 | 0.18 | 2 | 0.18 | 6 | 0.54 | 5.56 | 1.5 |
2014 | 19 | 18 | 4 | 8 | 0 | 0 | 0.333 | 101.2 | 12 | 0.12 | 35 | 0.35 | 74 | 0.73 | 4.43 | 1.49 | |
2015 | ダイヤモンドバックス | 32 | 32 | 14 | 9 | 0 | 0 | 0.609 | 188.2 | 32 | 0.17 | 63 | 0.33 | 150 | 0.80 | 4.67 | 1.36 |
2016 | 13 | 10 | 4 | 5 | 0 | 0 | 0.444 | 50.2 | 8 | 0.16 | 20 | 0.40 | 54 | 1.08 | 4.26 | 1.24 | |
2017 | 9 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0.000 | 7.2 | 2 | 0.28 | 4 | 0.56 | 12 | 1.67 | 4.70 | 1.44 |
後ほど巨人在籍時の成績を紹介しますが、もともとコントロールが良いため、与四球率が低い投手である事が分かります。
しかし、奪三振数が多くはないため、投手の能力を見るのに「K/BB」を算出してみたところ、
球団名 | K/BB | |
2011 | ドジャース | 1.94 |
2012 | 0.00 | |
2013 | レッドソックス | 3.00 |
2014 | 2.11 | |
2015 | ダイヤモンドバックス | 2.38 |
2016 | 2.70 | |
2017 | 3.00 |
3.50以上あれば優秀と言われる中で、メジャーでは平均の選手という事になります。
ルビーデラロサ巨人での成績
続いて巨人移籍後のデラロサ投手の投手成績ですが、
登板 | 勝利 | 敗北 | セーブ | HP | 勝率 | 打者 | 投球回 | 本塁打 | 被本塁打率 | 四球 | 与四球率 | 三振 | 奪三振率 | 防御率 | WHIP | |
2019 | 26 | 1 | 0 | 8 | 6 | 1.000 | 93 | 24 | 4 | 0.17 | 5 | 0.21 | 32 | 1.33 | 2.25 | 0.88 |
メジャー時代と変わらない与四球率を誇った上で、奪三振率も向上、WHIPに至っては、0.88と一イニングあたりにランナーを一人出すかどうかという驚異的な成績をあげています。
「K/BB」についても、6.4と平均3.50あれば優秀なところが、NPBではトップクラスの数字まで上げています。
ちなみに、K/BBですが他の12球団の抑えピッチャーと比較してみると、
選手名 | 四球数 | 三振数 | K/BB | |
横浜DeNA | 山崎康晃 | 19 | 54 | 2.84 |
阪神タイガース | 藤川球児 | 32 | 83 | 2.59 |
広島東洋カープ | 中崎翔太 | 17 | 23 | 1.35 |
中日ドラゴンズ | 鈴木博志 | 15 | 16 | 1.07 |
東京ヤクルトスワローズ | 石山泰稚 | 8 | 31 | 3.88 |
西武ライオンズ | 増田達至 | 10 | 74 | 7.40 |
福岡ソフトバンクホークス | 森唯斗 | 13 | 59 | 4.54 |
楽天イーグルス | 松井裕樹 | 24 | 107 | 4.46 |
千葉ロッテマリーンズ | 益田直也 | 22 | 56 | 2.55 |
北海道日本ハムファイターズ | 秋吉亮 | 19 | 48 | 2.53 |
オリックス・バファローズ | ディクソン | 18 | 38 | 2.11 |
西武ライオンズの増田達至選手が飛び抜けていますが、他球団の抑えピッチャーですら平均3.00という中でデラロサ投手は途中加入といっても素晴らしい数字ですね。
ルビーデラロサ投手は左右を苦にしないピッチャー
四球が少なく、狙って三振が取れる抑えの適性が十分見られるデラロサ投手ですが、さらに優れている点が「左右を苦にしない」というところです。
2019年のデータですが、
打率 | 本塁打 | 四球数 | 三進数 | 出塁率 | 長打率 | OPS | |
右バッター | .171 | 1 | 3 | 14 | .244 | .268 | .513 |
左バッター | .209 | 3 | 2 | 18 | .244 | .442 | .686 |
来日当初こそ、ホームランを打たれるシーンも見られましたが、抑えに定着後は安定感抜群で、左右ともに長打を許すケースが少ないです。
若干左バッターに打たれている印象がありますが、手痛い一発を打たれないように慎重に攻める事が出来れば、問題ないと思います。
得点圏でもランナーを返さないピッチング
さらに、得点圏に関するデータを調べてみたところ、
得点圏打率 | 得点圏被本塁打数 | 得点圏四球 | 得点圏奪三振数 | 得点圏出塁率 | 得点圏長打率 | 得点圏OPS | |
通算 | .167 | 2 | 0 | 11 | .200 | 0.417 | 0.617 |
ビハインド時 | .222 | 0 | 0 | 3 | .300 | 0.222 | 0.522 |
同点時 | .250 | 1 | 0 | 1 | .250 | 1.000 | 1.250 |
リード時 | .091 | 1 | 0 | 7 | .091 | 0.364 | 0.455 |
同点の時にホームランを打たれているケースはありますが、通算しても.167、リード時の打率は.091と圧倒している事が分かります。
得点圏までランナーを進められても、安心してゲームを締めくくれるのは、「得点圏に進まれても失点しない」事が、データからも見てとれます。
ルビーデラロサ投手の投球割合と球種
続いて、デラロサ投手の球種ですが、ストレート、スライダー、チェンジアップ、フォーク、シュートと言われていますが、今シーズンに限ればストレート、スライダー、チェンジアップがほとんど。
それぞれの投球割合を見ても
球種 | 投球割合 | 被打率 | 被本 | 被四死 | 奪三振 | 空振率 | 見逃率 |
ストレート | 51.00% | .262 | 4 | 2 | 8 | 11.73% | 18.44% |
スライダー | 39.60% | .088 | 0 | 2 | 23 | 30.94% | 20.86% |
チェンジアップ | 4.84% | .333 | 0 | 0 | 1 | 29.41% | 0.00% |
フォーク | 0.85% | .000 | 0 | 0 | 0 | 33.33% | 0.00% |
シュート | 3.70% | .000 | 0 | 1 | 0 | 0.00% | 7.69% |
ストレートとスライダーを合わせて90%を占めますので、ほぼ二種類の球種で抑えていますが、特に目立つのがスライダーの空振り率と見逃し率。
スライダーを投げれば、半分は空振りか見逃しが取れるので、投球の組み立てに欠かせない球種だと言えそうです。
逆に、ストレートに関しては、最速162キロをマークしていますが、いわゆる伸びるストレートではなく、垂れるストレートのため空振りを取れるフィニッシュボールにはなりにくいため、カウントを整えるのに使う球種という印象かもしれません。
また、デラロサ投手は、クライマックスシリーズが始まる前には、まだ日本では見せていない球種があるとコメントしていて、来季に解禁する可能性もありますが、球種としてはツーシーム系か高速フォークではないか?と筆者は予測しています。
今季、左打者に対して若干分が悪い結果が出ていましたが、左対策として外へシンカーのように落ちるツーシーム系やフォークボールがあれば、より攻略が難しいピッチャーになりそうなので、新しい球種の解禁を楽しみにしていましょう!
ルビーデラロサ投手の年俸と背番号の推移
次にデラロサ投手の年俸と背番号の推移ですが、
年 | 年俸(推定) | 背番号 |
2020年 | 1億3000万円 | 12 |
2019年 | 3000万円 | 97 |
一年目は空き番号で97でしたが、来季から新人の井上温大投手が付けますので、デラロサ投手は背番号「12」へ変更となります。
また、途中加入で格安の年俸だった今季から、来季は一気に4倍以上のアップしていますが、過去の事例で言えば巨人に在籍したカミネロ投手が
年 | 年俸(推定) | 背番号 | 登板 | 勝利 | 敗北 | セーブ | HP | 勝率 | 打者 | 投球回 | 本塁打 | 四球 | 三振 | 防御率 |
2017年 | 1億3200万円 | 44 | 57 | 3 | 5 | 29 | 7 | .375 | 268 | 63 | 4 | 23 | 65 | 2.42 |
2018年 | 2億2200万円 | 44 | 20 | 1 | 1 | 11 | 3 | .500 | 90 | 18 | 1 | 6 | 19 | 5.79 |
一年目の活躍が認められて1億円アップしていますので、デラロサ投手の査定は予定通りのアップというところですし、これからさらに活躍すれば、どんどん年俸アップもしていく事でしょう。
カミネロ投手ですが、一年目から抑えをやっていましたが、ファンからするとコントロールに難があるので、見ていて不安しかない・・といったタイプのピッチャーですから、比べるのが難しいですが・・
二年目に油断しなければ、デラロサ投手はかなりの成績を出してくれるはずです。
デラロサ投手にはクルーン超えで長く守護神を務めてほしい
巨人の外国人抑え投手と言えば、横浜ベイスターズから移籍してきたクルーン投手を思い浮かべますが、クルーン投手は巨人在籍3年在籍していました。
クルーン選手の在籍時の主な成績ですが、
登板 | 勝利 | 敗北 | セーブ | HP | 勝率 | 投球回 | 本塁打 | 四球 | 与四球率 | 三振 | 奪三振率 | 防御率 | K/BB | |
2008 | 61 | 1 | 4 | 41 | 4 | 0.2 | 61 | 1 | 27 | 0.44 | 91 | 1.49 | 2.21 | 3.37 |
2009 | 46 | 1 | 3 | 27 | 2 | 0.25 | 50 | 1 | 19 | 0.38 | 57 | 1.14 | 1.26 | 3.00 |
2010 | 52 | 4 | 3 | 25 | 9 | 0.571 | 50.2 | 5 | 29 | 0.58 | 73 | 1.45 | 4.26 | 2.52 |
外国人最多セーブ記録は2008年の41セーブです。
この時のK/BBで3.37ですから、デラロサ投手は6.40と突出した力を発揮していますので、来季は60試合に登板すれば、50セーブ近くをあげる事が出来るのでは??
と筆者は予測しています。
クルーン投手は、3年で93セーブをあげて巨人の連覇に貢献してくれましたが、デラロサ投手にも3年と言わず、5年巨人で活躍してもらって、巨人5連覇を達成してほしいなぁと思います。
何も夢物語でもないですし、毎年40~50セーブ近くあげれば、実現可能なはずなので、怪我なくシーズンを乗り越えて下さいね。
朗報ですが、新しく加入するエンジェルサンチェス投手は、ドミニカ共和国やメジャー時代からデラロサ投手と仲良しだったそうです、これでますますストレスもなくなり、相乗効果も期待できそうです!
以上、今回はルビーデラロサ投手のデータや成績を紹介してきましたが、巨人は本当に良い補強が出来たと思いますので、来季以降も引き続き情報を更新していきたいと思いますので、最新情報があればTwitterやコメント頂ければ幸いです。
巨人の外国人事情をまとめています。