2020年注目の若手投手の一人に挙げさせて頂いた古川侑利投手。
今年、楽天イーグルスから和田恋選手との交換トレードで巨人入りしていますが、元々巨人ファンだったという事もあり、記者会見での笑顔がとても初々しかった記憶があります。
現在、プエルトリコ・ウィンターリーグに参加するために契約更改を終えていますが、ヤクルトスワローズとの最終戦で見せた能力の片鱗は、本当に近未来巨人のローテーションとして躍動する姿を想像させるのに十分だったと思います。
ここでは、帰国後の古川侑利選手の評価が急上昇している理由や2020年納得の成績を上げるための課題について、考察していきたいと思います。
古川侑利選手のプロフィール
まず、古川選手のプロフィールから紹介しますと、
出身、出身校 | 佐賀県武雄市、有田工業高等学校 |
身長 | 178cm |
体重 | 78キロ |
球種 | ストレート、チェンジアップ、スライダー、カーブ、フォーク、シュート |
身長は投手としては大きな部類ではないですが、体格が良いからか、テレビで見ていて大きい身体だなぁと感じるほど、がっちりした体格です。
古川侑利選手のドラフト評価レポート
2013年ドラフト指名前のスカウトの評価ですが、
「近い将来、右の軸としてマウンドに上がれる先発完投型の投手を目指して欲しい」
「甲子園まで1人で投げ抜いた馬力がある。球団には良いスタッフがいるので、必ず成長する。田中(将大)投手のような先発完投型の投手を目指してほしい」
「山口は上背あって素材がいい。古川は打者としても魅力がある」
と、投手としてだけではなく、打者としても評価が高かったようです。
当時から、直球に対する魅力は十分評価されていたようですので、楽天イーグルスから高卒ながら4位指名を取れたという事ですね。
古川侑利選手の球種
2019年の全球種の割合ですが、
球種配分 | 空振り率 | |
ストレート | 51.19% | 7.21% |
チェンジアップ | 20.24% | 14.12 |
スライダー | 15.00% | 9.52% |
カーブ | 12.62% | 4.72% |
フォーク | 0.83% | 42.86% |
となっていて、若手らしくストレートがストロングポイントで、どんどん押し込んでいくピッチングスタイルが魅力の選手です。
古川侑利選手のプロ入り後の主な成績
プロ初勝利は楽天イーグルス時代、2018年6月5日の巨人戦で5回1失点で勝利を挙げていますが、その年はそのままローテーションに回って4勝をあげています。
プロ入り後の通算成績ですが、
勝ち数 | 負け数 | 防御率 | |
2014年 | 0 | 0 | 4.50 |
2016年 | 0 | 0 | 7.71 |
2017年 | 0 | 2 | 4.50 |
2018年 | 4 | 9 | 4.13 |
2019年 | 2 | 3 | 6.77 |
と勝ち数こそ伸びていませんが、原監督も交流戦で高く評価していた投手なので、トレードされたという事でしょう。
トレード時の石井GMからのコメントは、
「古川選手は1軍で実績がある。もちろんリスクもあるけど、僕にとっては挑戦。挑戦にはリスクがつきもの。将来性のある野手を獲得することが大事だと考えた」
「古川選手は将来、10勝するかもしれない。和田選手は将来、中軸を打てるかもしれない。どちらも有望な選手だけど、和田選手の“かもしれない”に懸けてチームに変化を与えていきたい」
と、古川投手の潜在能力の高さを伺える内容です。
また、原監督もクライマックスシリーズの先発要員として古川投手を
「十分ありえると思います。生きのいい、うちにはいないタイプ」
と評価しており、投げっぷりの良さを買われています。
古川侑利選手は楽天時代に若くして結婚もしています
余談ですが、今年で6年目24歳を迎える古川投手ですが、2017年の22歳で一般人女性で高岡早紀さんに似ている女性と結婚もしています。
プロポーズは、真っ赤なバラを用意したそうで、クリスマスイブに婚姻届を提出し、幸せそうな姿をみると、余計に頑張って欲しいなぁと思いますね!
古川侑利選手の移籍後初勝利は圧巻の投球
結局は、登板がなかったので、今季最後に見たのはヤクルトスワローズ戦でしたが、移籍後初勝利をあげた投球は、まさに圧巻!
最速151キロのストレートで、山田哲人、バレンティン、村上宗隆といった強打者を抑え込み、三振を奪っているシーンは、ファンならずとも期待せずにはいられない内容では無いでしょうか!
フォームはオーソドックスなオーバースローですが、なんとなく今年ブレークした桜井投手にフォームが似ているような気がします。
躍動感があって、打者にどんどん向かっていく姿は、原監督がコメント出す通り、巨人のピッチャー陣ではあまり見られないタイプだと思いますので、とても良い補強をしたのでは無いでしょうか。
古川侑利選手の年俸や背番号
古川侑利選手の入団後の年俸や背番号の変更ですが、
年 | 年俸(推定) | チーム | 背番号 |
2020年 | 1600万円 | 読売ジャイアンツ | 40 |
2019年 | 1600万円 | 読売ジャイアンツ | 67 |
2019年 | 1600万円 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 60 |
2018年 | 750万円 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 60 |
2017年 | 650万円 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 60 |
2016年 | 600万円 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 60 |
2015年 | 600万円 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 60 |
2014年 | 600万円 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 60 |
楽天イーグルス入団時は60番でしたが、巨人へトレードで移籍後和田恋選手の背番号67を着用しましたが、昨年1軍で見せたポテンシャルを評価されて、背番号が40へ変更されています。
2018年に4勝した事で年俸も倍増し1600万まで増えていますが、本人のポテンシャルを考えると、年俸1億を狙えるだけのモノは持っているので、2020年は巨人の一軍に定着、将来的にな先発ローテーションもしくはリリーフエースとして巨人を長年支える選手になってほしいですね。
古川侑利2020年ローテーション入りへの課題
能力の高さは十分分かったのですが、個人的に思うところが「変化球の精度が悪い」というところです。
チェンジアップを主に使うようですが、高めに抜けている球が多いので、もう少し低めに投げる慎重さは欲しいかな??と見ていてちょっと怖いなぁと思います。
とは言え、あれだけのストレートを見せられているので、決め球となる変化球が一つでもモノになれば、ローテーション入りもしくは近未来のエースとして巨人で活躍する事も可能なのでは無いかな??と思います。
これからウィンターリーグへ武者修行にいきますが、ストレートで勝負できる事は日本でも証明していますので、さらに自信を深めるような投球を期待したいと思います。
同じくウィンターリーグに渡る高田投手もストレートが魅力の投手ですが、全体的にコントロールがアバウトな投手です。
同行する杉内俊哉投手から、しっかりと「エースとしての心構え」を吸収し、実りあるオフを迎えられるように頑張って欲しいなぁと願ってます!
プエルトリコのウィンターリーグで6回3安打無失点、9奪三振の活躍! 来季の飛躍が期待されますね!
古川侑利:11月27日、6回を投げて9奪三振無失点に抑えた圧巻のピッチング pic.twitter.com/ehoMAFwdXj
— akasen (@aka5en) 2019年11月28日
古川侑利投手帰国後から現在までの活躍
ウィンターリーグに参加し、帰国後は自主トレをこなし満を持して臨んだ2020年キャンプは1軍スタート。
当初、先発ローテーション候補として首脳陣から期待されるも、短いイニングで全力投球するスタイルが良いと判断されたのか?キャンプ終盤、オープン戦からはリリーフで登板しています。
たしかに、150キロに迫る球威がある直球や、キレの増した変化球が多彩なので、バッターに的を絞らせない投球が出来ているので、リリーフとしては面白いですし、またショートスターターでの起用もあるのでは??と思われます。
ドミニカ共和国ではAAAクラスの外人相手に投球していた事もあってから、力で押す投球を覚えてきたように感じます。
帰国後、オープン戦でも相手を見下して投球が出来ているように思えますので、このまま自分の持ち味を発揮してアピールし、2020年は最高の成績をあげて巨人優勝に貢献してほしいと願ってます。
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